ジム通い
長年自由な時間がなかなか持てない生活をしていますが、それでも、この一年ほどは、いろいろと状況が変わって、多少手放せる部分もでき、心にも身体にも少しばかり余裕も生まれました。
自分のためだけの時間がほしい。
たまには、そうしてもいいのかな。
そうしたいな。できるかな。
今まで、そんなことを望むことも忘れていましたが、やってみたいと思いました。
それで、半年ほど前から、思い切って、週に一度、スポーツスタジオに通い始めました。もともと、身体を動かすのは好きなタイプだし、運動不足だし。家を出て帰るまで、ちょうど3時間。週に1回だけならギリギリ捻出できそう。
家族の具合が悪ければ、お休みすることもあります。ジムにいても、家族が不調の時は、気が気でなくて集中できません。SOSのLINEが入れば、中断して急いで帰ることもあります。
友人と一緒の食事やお出かけだと、ドタキャンしてしまうことになったら申し訳ないのですが、一人でのジム通いなら大丈夫。行けなくても、途中で帰っても、誰にも迷惑はかけません。だから、始められました。
スタジオでは、待ち時間に、皆さん情報交換や世間話に花を咲かせていらっしゃいます。笑い声も響いたりして、とても賑やか。
最初の頃は、転校してきた中学生みたいに、新しい空間にずいぶん戸惑いました。
うわっ、久しぶりの外の世界…。
みんな、何を話してるんだろ。
私、何を話せばいいのかな。
ここ何年、他人とフツーの会話してないもんなあ。
昔、ママ友作りの時は何て声をかけてたんだっけ。忘れちゃったな。
どっちにしても、盛り上がってる女性たちには話しかけづらいな。
あ、あの人は一人でいるけど、私よりずいぶん若いから、私みたいなおばさんが話しかけてもイヤかな。
そんなふうにためらいつつも、とにかく、いろんな人と話してみたいと思いました。自分が狭い世界に身を置いているので、やっと踏み出したここで、いろんな人の話を聞いて、いろんな人の事情や生き様に耳を傾けてみたい。笑顔がステキな人や明るくおしゃべりしている人というのは、悩みがないわけでもなく、無神経なわけでもなく、切り替えて明るく過ごす術を見事に身につけているのでしょう。私のような、笑顔になれない人は、無愛想なわけでもなく、人付き合いが嫌いなわけでもなく、ただ、現実に疲れていたり、そういう場に慣れていなかったりするだけかもしれない。
出会う人出会う人をリスペクトして、そのご縁を楽しみたいと思いました。
あ、肝心のスタジオプログラムの方?
ちゃんとやってます。気持ちよく汗を流しています。心も身体も喜んでいます。
エアロビクスの先生がいつも「仕事のこと家のこと、いやーなこと、ぜーんぶ忘れて楽しんでくださーい!」と言ってくれます。先生、よくわかってる!